【トラッキング現象】火災が起こるメカニズムとその防止対策

『トラッキング現象』という名前は聞いたことあるけどどんな現象かがわからない」という方は非常に多いのではないでしょうか。

実はこの「トラッキング現象」、自宅や職場で起こる火災の原因となっているケースが数多く存在するのです。

平成27年のデータによると、トラッキング現象によるものを含む電気火災は、平成6年から毎年増加していることが分かっています。

 

本記事では、トラッキング現象とは何か、そのメカニズムについて説明した上で、具体的な対策についても解説しています。

身近に起こりうる火災を予防するためにも、ぜひ最後までご覧いただき、今後の対策に活かしてください。

 

 

トラッキング現象のメカニズム

トラッキング現象とは、長時間コンセントにプラグを挿しっぱなしにすることにより、間に溜まった埃が湿気を帯び、コンセントから供給される電気によって発火することを指します。

そのため、トラッキング現象は湿気の多い6月や7月、結露が多く発生する寒い季節などに起きやすくなる傾向にあります。

 

  • ①コンセントに埃やチリがたまる</li>
  • ②溜まった埃やチリが空気中の水分を吸収、水っけを帯びる
  • ③コンセントとプラグの間に微弱な電流が流れる
  • ④③の電流により、溜まっていた埃やチリが乾燥
  • ⑤埃やチリから部分的に放電、放電した箇所が炭化していく(火花放電「シンチレーション」という)

 

上記の①〜⑤を繰り返すことで、炭化導電路(トラック)という電気の通り道が形成されます。

その炭化導電路に電流が流れることで、電気抵抗が生じ、最終的に発火するというメカニズムです。

 

トラッキング現象を起こさないためには?

トラッキング現象による火災を防ぐためには、コンセントとプラグ間に埃やチリを溜めないことが大切です。

具体的には以下のことを意識して行うようにしてください。

 

  •  ・長時間コンセントにプラグを挿しっぱなしにしない
  • ・使っていないコンセントは塞いでおく
  • ・変色、変形した古いプラグは使わない
  •  ・ケーブル周りは常に綺麗にしておく

 

特に、以下で述べているような場所にあるコンセントには気をつけるようにしましょう。

 

 

トラッキング現象が起きやすい場所

トラッキング現象は、基本的にコンセントのある部分で起こります。中でも発生しやすいのは以下のような場所のコンセントです。

 

  • ・裏側のホコリが溜まりやすいところのコンセント(テレビ、洗濯機、エアコン、冷蔵庫など)
  • ・湿気が多い場所で使用しているコンセント(洗面所、脱衣所、台所など)
  • ・水気がある場所で使用しているコンセント(加湿器、水槽など)

 

上記のような環境を作り出さないよう、日頃から定期的に清掃を行う等の対策が欠かせません。

 

 

トラッキング現象の原因を日頃から生み出さないよう意識しましょう

いかがでしたでしょうか。

本記事をお読みいただくことで、トラッキング現象の仕組みとそれを未然に防ぐための方法をご理解いただけたと思います。

トラッキング現象は一般家庭でも火災の原因となりうる危険な事象です。

一方で、日常的に気をつけることで、トラッキング現象による火災は防止できます。

ぜひ本記事で紹介した対策を試してみてください。

 

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蒸気爆発のメカニズムと具体的な対策

普段の生活ではあまり聞き馴染みのない「蒸気爆発」ですが、工場や工業プラントの安全な運営を実施していく上で、常に向き合わなければならない関係にあります。

また、蒸気爆発が発生する原因とされるものを知り、必要な対策を講じることはそれに関わる人々の安全を確保する上で必要不可欠でしょう。

 

本記事では、蒸気爆発がどのようにして起こるのか、事例を紹介しながらそのメカニズムを説明した上で、具体的な対策を紹介していきます。

工場やプラントで働いている従業員の方はもちろん、施設管理を行っている方にとっても働く人々の安全確保の徹底という観点から、重要な内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。

 

蒸気爆発のメカニズム

蒸気爆発とは、ドロドロに溶け切った金属をはじめとする超高温の物質と、低温の水が接触したときに、蒸気を伴いながら起きる爆発のことを指します。

実は、蒸気爆発が起こるメカニズムは明確には解明されておらず、現在2つの説が有力なものとして提唱されています。

 

自発核生成モデル

高温液(金属などが溶けたもの)と、水のような低温液の界面が、低温液の自発核生成温度を超えることで、低温液が突沸を起こし、爆発的な蒸発と微砕化が同時に発生するというモデル。

 

熱的デトネーションモデル

何らかの原因で生じた衝撃波が、高温液(金属が溶けたものなど)の微砕化と液体同士の接触による急速な伝熱を起こすことで、低温液の中に、 衝撃圧縮が生じるに十分な蒸発を発生させます。

そして、この熱移動によるエネルギー解放が衝撃波を維持し、蒸気爆発が継続するというモデル。

 

蒸気爆発の事例

蒸気爆発はその性質上、金属の製錬所や鋳造プラント、もしくは化学系の薬品を扱うようなプラントで起こりやすい事故です。

実際に、ウランやアルミニウム、マンガン、鋳鉄などの金属が水に触れ、爆発事故を起こしたケースが日本でも過去に存在します。

1984年、富山県のアルミニウム鋳造工場で発生した蒸気爆発は溶融アルミニウムと水が引き金となっていたり、1988年に兵庫県の製鉄所で起きた蒸気爆発は1500度の鋳鉄が漏れ出し、水に触れたことが原因となっていたりします。

 

 

蒸気爆発を防ぐための対策

蒸気爆発を防ぐためには、溶融高熱物の処理設備のうち、「ピット」、「水冷装置」「鉱さい処理場」の3点それぞれについて、「溶融高熱物の取扱い」と「保守点検」に留意する必要があります。

中央労働災害防止協会の安全衛生情報センターが公表している基準によると、「ピット」「水冷装置」「鉱さい処理場」は使用開始時に、バルブと傾動装置は1ヶ月ごとに、配管については半年ごとに1回の点検が推奨されています。

 

 

蒸気爆発対策をして安心安全な労働環境を作りましょう

いかがでしたでしょうか。

本記事をご覧いただくことで、蒸気爆発が起こる仕組みとそれを未然に防ぐ方法についてご理解いただけたと思います。

前述の通り原因については解明されていない部分がある反面、ピット、水冷装置、鉱さい処理上の定期的な点検を行うことが対策として有効であるとされています。

本記事をきっかけに、蒸気爆発対策について理解を深めていただければ幸いです。 

 

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粉塵爆発のメカニズムと対策

工場や施設で働く方であれば一度は耳にしたことがある「粉塵爆発」という言葉。

ですが、言葉自体は聞いたことがあっても、「粉塵爆発とはなにか」、そして「どのように対策をすればいいのか」、について知っている方が少ないのも現状です。

しかし、一度起きてしまえば大きな被害を生むため、従業員の安全と生命を守るという観点から、必要な対策を知り、実行することは不可欠です。

 

今回は粉塵爆発のメカニズムを解説した後に、具体的な対策を紹介していきます。

粉塵爆発はたった一度起きるだけで多大な損害が発生します。

大切な従業員の命や大事な工場設備をしっかりと守るためにも、ぜひ最後まで読んで対策を講じる際の参考にしてください。

 

 

粉塵爆発のメカニズム

粉塵爆発とは、一定濃度の可燃性の粉じんが気体中に浮遊した状態で、火花などにより引火することで起こる爆発のことを表します

そして、粉塵爆発の原因は大きく分けて、「酸素」「着火源」「粉塵の雲」の3つとされています。

各要素について順番に解説していきます。

 

酸素

粉塵に爆発性がある場合、同時に「粉塵爆発限界酸素濃度」と呼ばれるものが存在します。

端的に言えば、「これ以上酸素濃度が高くなると爆発が起こります」という指標です。

そしてこの「粉塵爆発限界酸素濃度」は粉塵の性質によって大きく異なります。

一般的な有機粉塵であれば、気体中の酸素濃度が12%〜13%以下であれば爆発はしません。

ですが、マグネシウムやアルミニウムなどをはじめとする金属粉は、酸素濃度が数%でも爆発を起こす危険性があります。

粉体の危険度は、「粒子の大きさ」、「爆発下限濃度」「最小着火エネルギー」の3つから評価されており、それぞれが小さければ小さいほどその危険度は上昇します。

 

着火源

着火源、すなわち着火に必要な最小エネルギーの大きさは、最も着火しやすい濃度の可燃性粉じんを着火させる最小の火花放電によるエネルギーを指します。

 

粉塵の雲

「粉塵の雲」とは、気体中の粉じんの濃度を指します。

粉塵は、種類ごとにそれぞれ「爆発上限界・爆発下限界」があり、その間を燃焼範囲と言います。

例えば、粉塵Aの爆発上限界が80%、爆発下限界が30%だとすると、酸素と着火源が揃ったときに爆発が起きてしまうのは、粉塵濃度が30%〜80%であるとき、となります。

 

 

粉塵爆発を防ぐための対策

前述した通り、粉塵爆発は「酸素」「着火源」「粉塵の雲」により引き起こされます。

逆に言えば、どれか一つを不活性化させることで粉塵爆発を予防することが可能です。

具体的には以下のような対策が有効と言えます。

  • ・温度管理
  • ・静電気対策
  • ・電気設備の防爆化
  • ・ガスの不活性化
  • ・粉塵粒子の粗大化
  • ・粉塵を高濃度で輸送
  • ・不活性粉体を混入

いずれも粉塵爆発の予防という観点だけでなく、従業員の安全を確保する上で欠かせない対策です。

特に、静電気対策、電器設備の防爆化は粉塵爆発以外の対策にもなりうるので、必ず工場設備に導入するようにしましょう。

 

 

粉塵爆発対策をして安全な労働環境を実現しましょう

いかがでしたでしょうか。

本記事をお読みいただくことで、粉塵爆発のメカニズムとそれを防ぐ方法をご理解いただけたと思います。

粉塵爆発対策は施設や工場で働く従業員の安全を守るために必要不可欠です。

必要な対策を一つひとつ確認し、必要な対応を徹底することで安全な労働環境構築を実現しましょう。

 

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蒸気爆発が起こる原理

蒸気爆発とはどんな時に起きるのだろう?

このような疑問をお持ちの方は多いでしょう。

一口に「爆発」と言っても、爆発が起こる原因にはさまざまな種類があります。

その中でも¨物理的な要因か¨または¨化学反応によるものか¨という点が、大きな違いです。

物理的な要因の例とは、火山の爆発や水蒸気が原因となるもので、化学反応による爆発は、物質同士が合わさった時に科学反応が起きる現象です。

本記事では、物理的な要因で起こる「蒸気爆発」の原理を解説します。

 

 

蒸気爆発が起きる原理

蒸気爆発が起こるまでの工程を、順に説明します。

  1. 高温の溶岩や溶けた金属が冷たい水の中に入る
  2. 高温な物質の熱に触れて水が蒸発する
  3. 「蒸気膜」となり高温物質を包む
  4. 膜に包まれた高温物質は一時的に熱を閉じ込める
  5. 膜が破れて高温物質が漏れだす
  6. 漏れた高温物質と水が再び触れる
  7. 冷たい水と熱が反発し圧力が生まれ爆発する

工程を追っていくと長い時間のように思えますが、一連の物質の変化はごく一瞬で起こることが多いでしょう。

 

 

蒸気爆発の例え

¨爆発の原理¨と聞くと、難しそうな先入観を持ってしまいますが、実は身近なものでも蒸気爆発の現象が起きます。

 

熱したフライパン

火にかけて高温になったフライパンを、すぐに洗おうと流水にさらした時¨ジュッ¨という音と共に、煙のようなものが出るのを見たことがある方もいるでしょう。

厳密に言うと多少異なる点はあるのですが、大まかな原理としては①~⑦と同じことがフライパンの上で起きています。

つまり、高温なものと冷たいものが合わさった時の力のぶつかり合いが、爆発に繋がるのです。

 

熱い油に水を注ぐ

「揚げ物の油に水を注いではいけない」。

この情報を知っている方も、多くいらっしゃると思います。

揚げ物をする時などに、油を熱しすぎると発火する場合があります。

火を見ると直感的に水をかけて消したくなりますが、油から発火している場合は、絶対に水をかけてはいけません。

超高温まで熱した油に水をかけると、爆発が起きます。

この現象も、熱い物質と冷たい水のぶつかり合う力による、蒸気爆発のひとつです。

 

 

蒸気爆発の事例

危険物を扱っている工場や施設では、実際どのような経緯で爆発が起きてしまうのでしょうか。

2つの事例を紹介します。

 

事例1:自動車工場での蒸気爆発事故

2012年、ある自動車工場で蒸気爆発事故が発生した事例があります。

溶かした鉄が入っていた容器を移動させている最中に転倒してしまい、容器からこぼれた高温の鉄と、地面にあった水分が触れ合ったことで爆発が起きました。

爆発によって従業員が火傷を負い、建物への軽微な破損があったそうです。

この工場では事故後の対策として、漏水を感知するセンサーを設置しました。

 

事例2:アルミ工場での蒸気爆発事故

2018年、あるアルミ工場では、大雨が引き金となった爆発事故が発生します。

事故当時、雨の影響で工場内は膝くらいまで浸水していました。

そこに、炉の中の溶けたアルミが触れたことで、爆発が起きたと見られています。

爆発が起きた際、工場内に従業員は居ませんでしたが、大きな爆発の影響によって近隣の住民が怪我を負いました。

この事故では後に、工場の責任者が業務上過失傷害で書類送検されています。

 

 

蒸気爆発の原理を知って正しい現場管理を

いかがでしたでしょうか。

本記事をご覧いただくことで、蒸気爆発の原理をご理解いただけたと思います。

さまざまケースで起こる可能性のある蒸気爆発は、事前にしっかりと対策をしておけば防ぐことが可能です。

蒸気爆発の原理を理解して、現場の作業環境を安全に整えましょう。

 

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粉塵爆発の原理

あまり知られていませんが、工場や施設において粉塵が原因となる爆発事故は、毎年3~4件が発生しています。

爆発事故は、可燃性燃料によるものや引火性の物質が原因であるケースが多く、粉塵が原因となる割合はそう多くはありません。

しかし、普段は安全な素材である小麦粉などでも爆発が起こる可能性があり、粉塵となる物質を扱っている場所では十分な注意が必要です。

本記事では、粉塵爆発の原理を詳しく解説しているので、メカニズムを把握して今後の対策に活かしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

 

粉塵爆発が起きる3要素

粉塵(ふんじん)爆発とは、可燃性の粉塵が空中に舞い、そこに引火することで起こる爆発の現象です。

以下の3つの条件が揃ったときに粉塵爆発が起きる可能性があります。

     
  • 1.粉塵
  •  
  • 2.着火源
  •  
  • 3.酸素
  •  

それぞれの特徴と爆発の原因となる理由について、順番に解説していきます。

 

1.粉塵

粉塵にはさまざまな種類がありますが、爆発を引き起こす可能性がある粉塵の条件は「可燃性」であることです。

また、粉塵の密度も爆発に大きく関係していて、蜜すぎず、過疎過ぎない状態になっていると最も熱が伝わりやすくなります。

 

2.着火源

爆発には、着火源と呼ばれる熱を発するものが必要です。

一例としては、静電気、摩擦熱、電化製品の火花などで、これらが粉塵に熱を伝えると、爆発が起きます。

工場内に着火源が存在したとしても、そのエネルギーが小さければ、粉塵が爆発することはありません。

 

3.酸素

着火源が熱を発しても、そこに酸素がなければ燃えることはないので、爆発を避けられます。

しかし、工場などの施設において酸素が一切ない場所を作るというのは、現実的ではないでしょう。

酸素濃度が一定数に満たない時も爆発の危険は下がりますが、濃度についても細かくコントロールするのは難しいと言えます。

 

 

粉塵爆発の原理

粉塵爆発が起きる3つの要素が揃ったとき、どのような経過を経て爆発が起きるのでしょうか。

爆発の一番の原因は「大きな力の反発が同時に発生する」ということです。

粉塵は小さな粒子ですが、それぞれに表面積があるため、その面積の分だけ熱や空気に触れます。

 

例えば、大きな木の板に火をかざしても瞬時には燃えませんが、木を削った¨おがくず¨に着火するとよく燃えることをご存知の方は多いでしょう。

これは爆発の時に粉塵が燃えやすいことと同じ原理で、粒子が細かい物質だからこそ、熱を蓄えたり伝播したりしやすいのです。

燃えやすい大量の粉塵・着火源・酸素があり、さらにその場所が「密室状態」になっていたときに、大きな力がぶつかり合って圧力が発生し、爆発が起きるのです。

 

 

粉塵爆発を起こす粉塵の種類

 

爆発を引き起こす可燃性の粉塵には、以下のようなものがあります。

 

     
  • ・金属系:アルミニウム粉、マグネシウム粉、チタン粉、
  •  
  • ・炭素系:石炭、木炭
  •  
  • ・合成樹脂:ポリエチレン、ポリプロピレン
  •  
  • ・植物系:松ヤニ、コルク
  •  
  • ・農産物系:小麦、ライ麦、でんぷん、砂糖、米
  •  

この他にも粉塵となる資材の種類は数多くありますが、注目すべきは小麦や砂糖など、一般家庭にある物質も爆発を起こす材料となり得ることです。

ただし、前述したとおり、爆発の要素には相当量の粉塵が必要なので、一般家庭にあるような量では爆発の起因となることはないでしょう。

 

 

粉塵爆発の発生は減らせる

いかがでしたでしょうか。

本記事をご覧いただくことで、粉塵爆発の原理をご理解いただけたと思います。

粉塵爆発は、粉塵・着火源・酸素の3つが揃った時に発生します。

逆を言えば、どれかひとつを欠けさせることが出来れば、爆発は起こりません。

粉塵爆発の原理を理解して、防爆対策をしっかりと整えておけば、爆発事故の発生を減らせるでしょう。

 

工事や粉塵を扱う施設で勤務している方やその管理者の方は、従業員の安全を確保するという観点から、ぜひ本記事で紹介した内容を参考に、必要な対策を考えてみてください。

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防爆対策の進化の歴史

「防爆」(ぼうばく)とは、その言葉のとおり¨爆発の危険を防ぐ¨対策のことです。

石油系や化学系の工場、原子炉などを扱う施設においては爆発の被害を出さないよう、厳重な管理をしています。

 

爆発事故の原因はさまざまで、古いものだと炭鉱での炭塵爆発や、戦後の火薬による爆発、近年のものでは都市ガスの爆発や石油燃料による爆発などがあります。

 

過去に起きた事故の事例や、専門機関の情報などを参考にして、より安全な決まりや法令が整備されてきました。

以下では、防爆対策に関連する、今日までの法令改正の歴史をまとめています。

 

 

防爆の歴史を解説    

防爆に関連する法令は、主に企業などの事業者が扱う電気器を安全に使うことを指示したもので、時代の変化に応じて何度も改正が行われています。

危険物を扱う事業者に関連する法令はとても複雑なのですが、本記事では電気機器に対する「電気機械器具防爆構造規格」を中心に解説します。

 

昭和30年:国内で初めてのガイドラインができる

爆発防止に関して、国内で初めてのガイドラインとなったのが昭和30年(1955年)に、労働省産業安全研究所の主導によって作成された「工場電気設備防爆指針」です。

このガイドラインは、国で定めた法令ではないため強制力はありませんでしたが、各事業者が任意で守るべき指標のひとつとなりました。

内容は防爆のための電気配線に関することや、電気機器の試験方法などについてまとめられていました。

参照:労働安全衛生総合研究所

 

昭和44年:防爆電気機器に関する規定の発令

昭和44年(1969年)には厚生労働省が管轄となり「電気機械器具防爆構造規格」が法整備されます。

これによって、該当機器を製造・使用する事業者はこの法令を元に、事業を行うことになりました。

この法令では、電気機器が爆発に繋がらない構造となっているように、細かく定められています。

参照:厚生労働省【電気機械器具防爆構造規格(昭和44年)】

 

昭和63年:構造規格に関しての法令改正          

この年に改定された大まかな変更点は「防爆に適していると認める電気機器はICE規格に準ずる」という内容でした。

ICEとは国際電気標準会議のことで、電気製品の規格などを定める国際団体です。

この時に定められた基準は、後に何度か変わることになり、平成22年・平成27年と改定を繰り返し「国際整合防爆指針2015」へとアップデートされていきます。

 

平成20年:ICE規格と国内法令の整合化による改正  

平成20年(2008年)に、内容がさらに改定されることになりますが、この時の理由は防爆の基準を国際規格と合わせるためでした。

主な改定内容は2点で、1つ目は電気機器が蒸気やガスに耐えられる構造であるかを再確認し、防爆性能を見直すこと。

2つ目は、ガスや蒸気が漏れる可能性がある施設やエリアの危険度を、区分分けするというものです。

参照:厚生労働省【労働安全衛生規則の一部を改正する省令の施行、他】

 

 

法令によって規格が厳格に定められたもの   

前述した昭和44年の改正によって、防爆の規格に適合する電気機器しか使用が認められなくなりました。

以下の場所で使う電気機器は防爆の規格をクリアしている必要があります。

     
  • ・石油工場
  •  
  • ・石油プラント
  •  
  • ・塗装工場
  •  
  • ・天然ガス貯蔵場所
  •  
  • ・火力発電所
  •  

これらは一例であり、危険物があるすべての場所や工事において、防爆に適した電気機器が必要です。

 

 

防爆の歴史は安全への道筋

いかがでしたでしょうか。

本記事をご覧いただくことで、防爆の歴史をご理解いただけたと思います。

爆発を未然に防ぐため、繰り返し法改正が行われてきました。

こうした積み重ねがあってこそ、現代においては危険物のある場所でも安全性が高く保たれているのです。

 

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ベーパライザーの役割・仕組み

工場や倉庫などの特殊施設から、病院やレストラン、大型商業施設など日常生活の場面まで、至るところで「ベーパライザー」が用いられています。

ベーパライザーは、ガスの効率的な使用に欠かせません。

 

本記事では、ベーパライザーの役割や仕組み、関連工事などについて解説します。

ガスを身近に取り扱う方や、施設の責任者の方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

ベーパライザーとは

始めにベーパライザーの概要を抑え、具体的な種類や施工方法を見ていきましょう。

 

役割・仕組み

ベーパライザーとは、液体のガスを熱媒体により加熱し、気化せしめる熱交換器を主体とした装置のことです。

蒸発器・強制気化装置とも呼ばれます。

NH3(アンモニア)やLPG(液化石油ガス)・LNG(液化天然ガス)などを液体のままベーパライザー内に送り込み、熱交換器で連続的に気体を発生させる仕組みです。

 

ベーパライザーは、気化ガスの圧力によって法的な取り扱われ方が異なります。

気化ガスの圧力が1.0MPaを超えると、高圧ガスの製造設備として規制を受けます。

 

また、ガス漏れが発生した場合、非危険箇所への流出を止め、火災・爆発を防ぐ防爆型のベーパライザーも存在します。

 

必要性

多量のガスを使用する場では、ボンベからの自然気化によるガス量だけでは供給が追いつきません。

そのため、液体ガスをベーパライザーによって気化し、ガスの安定供給を実現しています。

 

また、ガスの供給・消費設備であるボイラーや給湯器・バーナーなどでは、ガスを液体のままでは使用できず、気体での供給が不可欠です。

ただし液体を気化すると、アンモニアが890倍、プロパンが250倍、ブタンが200倍にまで体積が膨張します。

そのため、液体のまま配管に流してしまうと、体積膨張による事故に繋がりかねません。

以上の理由により、供給前に液体ガスを気化することが肝心なのです。

 

熱源

ベーパライザーの熱源は、主に3種類あります。

 

温水式

一般的に、最もよく使われているのが温水式です。

温水式はさらに、循環式と給湯器式に分けられます。

前者は、ボイラーなどで温水を作り、温水ポンプにより蒸発器へ温水を供給・循環させる仕組みです。

後者は、給湯器で作った温水を蒸発器内に循環させます。

温水の配管を取り付ける初期費用はかかるものの、ランニングコストは温水の発生方法に左右され、他の用途で既に温水を使用していれば、その一部を拝借する形になるため、比較的抑えやすいです。

 

電熱式

電熱式は、電熱ヒーターにより温水を作る仕組みです。

温水加熱機構によるものか、個体加熱機構によるものかに分けられます。

初期費用は防爆構造の電気配線を敷設するのみで抑えやすい反面、ベーパライザーの稼働により電気代という大きなランニングコストがかかるでしょう。

 

スチーム式

スチーム式は、直接熱機構によるものと間接熱機構によるものがあります。

前者ではスチームを直接熱交換器に吹き付け熱を吸収させる一方、後者ではスチームヒーターにより温水を作ります。

 

関連工事

ベーパライザーの設置工事では、防爆にも注意しなくてはなりません。

 

耐圧防爆配線工事

ベーパライザーと制御盤の電気ヒーター配線は、配線管路内で発生しうる爆発を周囲に波及させないため、耐圧防爆金属管配線もしくは電線管ねじ結合式金属配管に基づいた施工が求められます。

 

本質安全防爆配線工事

危険箇所の爆発性雰囲気の点火源とならないようにするため、電線回路における消費エネルギーを抑えなくてはなりません。

そのため、ベーパライザーと制御盤の制御回路配線は、保安回路の配線に基づいた施工が必要です。

 

 

ベーパライザーで安全・効率的なガス使用

いかがでしたでしょうか。

今回は、ベーパライザーの仕組みや必要性、防爆対策などを解説しました。

安全な設置・使用で、ガスの効率的な使用を目指しましょう。

 

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ボンディングとは?工場や倉庫で火災・爆発・感電事故を防ぐための方法

化学物質を取り扱うプラントや、貯蔵・保管に用いられる倉庫では、配管のメンテナンスや事故対策に気をつけなくてはなりません。

なぜなら、電気や可燃性物質の性質により、わずかな環境の変化が大きな火災・爆発事故を招く恐れがあるからです。

そこで、着目すべき防爆対策の一つが「ボンディング」です。

 

本記事では、電流の性質や火災・爆発のプロセスを抑えた上で、ボンディングの意味や施工内容を解説します。

工場を経営している方や、電気関係の仕事に携わる方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

電流の性質

はじめに、ボンディングを理解するために、電流の性質を確認しましょう。

 

電流は電位の高いところから低いところへと流れる性質があります。

電位とは、電荷の持つ位置エネルギーのことです。

例えば雷が避雷針に落ちた際、雷電流が接地へと流れ、接地極では地電位上昇が発生します。

この時、他の接地極との電位差が生じると、機械内部に絶縁破壊を起こし、電位の低い建物内部に過電流が流れ、電気設備が破壊される恐れがあります。

そのため、等電位ボンディングによって建物内の各接地極の電位差をなくす取り組みが欠かせません。

 

また、建物の配管内には常に流体が存在し、管壁との摩擦により電荷が移動することによって、流体が帯電します。

この流体帯電状態下において、配管のフランジ部分などが絶縁状態になる場合、発生した電荷が蓄積され、静電気による火花が発生します。

ガソリンや石油などの可燃性流体が扱われやすい工場などでは、着火源があると引火し、火災・爆発などの大事故に繋がりやすいです。

この対応策として、フランジ同士を電線または金属板で接続し、電位差をなくすことで配管内の帯電を防ぐボンディングが導入されています。

 

以上から分かるように、ボンディングとは2つ以上の導電体を接合する作業のことです。

ボンディングにより繋がった導電体は同じ電位になるため、導電体間で電流が流れません。

 

 

等電位ボンディングとは

労働安全衛生法や電気事業法などの各種法令・政令では、爆発雰囲気を作る可能性がある「危険箇所」における電気機器の防爆化が義務付けられています。

また、「発火能力のあるスパークに対する保護」として、接地システムや等電位ボンディング・静電気・避雷に関する記述があります。

中でも特に、危険箇所における防爆電気設備に対しての等電位化は、必要性が大きいです。

 

ここでは、等電位ボンディングについて詳しく見てきましょう。

 

施工内容

等電位ボンディングとは、導電性部分間の電気的接続を指し、電位差をゼロにすることが意図されます。

なお、等電位ボンディングの種類は、保護ボンディングと機能ボンディングの2つです。

 

保護ボンディング

保護ボンディングとは、感電を防ぐことを目的とし、特に絶縁故障時に大きな役割を担います。

保護ボンディング回路は、電気装置内の保護導体・PE端子・電気装置内の露出導電性部分及び導電性構成部分・機械の導電性構成部分を相互接続し、地絡や漏電による感電を防ぎます。

 

機能ボンディング

機能ボンディングとは、電気装置を正常に機能させるための等電位化のことです。

 

 

ボンディングで火災・爆発・感電の原因をなくす!

いかがでしたでしょうか。

今回は、電流の性質を確認するとともに、防爆・感電対策の一環であるボンディングについて解説しました。

防爆環境における接地や等電位ボンディングは、法的な根拠を持ちます。

基準や規格に従った適切な対応を行わないと、責任を問われることもあるため、慎重に行いましょう。

 

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海外の防爆機器は日本でも使える?日本の防爆規格や法整備

石油やガソリンなどの可燃性ガスや可燃性液体の蒸気が、大気中に一定濃度で混じり合う時、着火源があると燃焼し爆発する恐れがあります。

これらの可燃性物質は、日常生活において高濃度で存在するケースは多くありません。

 

しかし、化学工場や倉庫・ダムなどの大規模な施設では、これらの物質と接する機会が多く、電気機器はアークや火花などにより、着火源となるリスクが高いです。

そのため、一定の防爆性能が認められた電気機器は、事故を防ぐために欠かせません。

 

そこで本記事では、防爆機器の規格について、海外の製品が日本国内で使用可能なのかを解説します。

防爆機器の導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

日本の防爆機器

ここではまず、日本の防爆機器の規格要件や法整備について見ていきましょう。

 

法整備

労働安全衛生法や消防法・電気事業法などにより、「危険場所」とみなされるエリアでは、防爆構造を備えた電気機器の使用が義務付けられています。

 

危険場所とは、可燃性ガス・蒸気を取り扱うプラント・事業所などにおいて、それらの物質が大気中に漏出し爆発性雰囲気を形成することで、火災・爆発の危険性が高いエリアのことです。

可燃性ガス・蒸気の漏出の頻度や大気中の存在時間などに応じ、3段階(0種場所・1種場所・2種場所)に分けられます。

各危険場所ごとに適用可能な防爆構造も異なるため、正確な危険度判定と適切な防爆構造の選定が重要です。

 

日本の規格

日本の防爆規格は2つの体系があります。

 

1つ目は、昭和44年に制定された「電気機械器具防爆構造規格」(労働省告示第16号)です。

厚生労働省が認めた従来より使われている規格であるため、日本国内の古い防爆機器の多くはこの規格を取得していると考えられます。

防爆構造の種類・爆発等級・発火温度の等級を並べて、「d2G4」などの表記方法が用いられます。

 

2つ目は、「国際整合防爆指針」です。

国際化が進む中で、防爆機器に関する国際的な機関であるIEC(国際電気基準会議)の規格との整合を求める声が高まり、1988年に「技術的基準」として制定されました。

技術的基準の防爆記号・防爆構造の種類・爆発等級・発火温度の等級を並べて、「Exia ⅡBT6」などの表記がなされます。

 

海外の防爆機器

海外の防爆機器に用いられる規格は、国際的規格であるIECExの他、米国のUL規格、ヨーロッパのATEX、中国のNEPSI、韓国のKCsなどがあります。

それぞれの国により、防爆機器に求める条件・性能が異なります。

 

 

海外の防爆機器は日本で使えるのか

労働安全衛生法上では、厚生労働大臣または厚生労働大臣が認定した者が行う、防爆機器の型式検定をクリアした防爆機器の使用のみ認められています。

つまり、特定の国・地域や国際的な規格検定に受かり、「Ex」マークがついている防爆機器でも、日本国内の検定に合格しなければ使用できません。

 

また、IEC規格検定に受かった製品でも、日本の指定機関で「国際整合防爆基準」に従った防爆検定に合格する必要があります。

反対に、日本で「国際整合防爆基準」に従った防爆検定に受かっていても、海外に輸出する際には当事国の防爆検定を受けなくてはなりません。

 

 

海外の防爆機器は日本国内で型式認定が必要

いかがでしたでしょうか。

今回は、日本と海外の防爆機器の規格を紹介しました。

日本で海外の防爆機器を使うためには、国内の型式検定に合格しなくてはならないことがお分かりいただけたかと思います。

型式検定をクリアしていない防爆機器を使うと違法になるため、防爆機器の導入は慎重に行いましょう。

 

防爆工事でお悩みの方は防爆工事.comへご相談ください。 

金属管配線の防爆に欠かせないフィッチング施工の種類・施工内容

「フィッチング」という言葉の指す意味を知っていますか。

フィッチングとは、防爆対策を行う際に使う電気材料の一つで、日常生活では滅多に関わる機会がないでしょう。

 

そこで本記事では、フィッチングの具体的な中身や必要性、種類などを深掘りします。

防爆対策を考えている方や、フィッチングの作業内容を調べている方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

フィッチングとは

フィッチングとは、防爆対象となる危険箇所における、電気設備の金属管に施す作業、又は作業で用いる電気材料を指します。

防爆電気機器(ボックス)と電線管の間や、電線管同士の繋ぎ目にフィッチングを取り付け隙間を塞ぎ、空気の侵入を防ぐことが目的です。

 

必要性

可燃性物質が浮遊し空気と融合することで、爆発性雰囲気を作るリスクがある範囲を「危険場所」と呼びます。

危険場所では、着火源があると火災・爆発のリスクが高いため、アークや火花を放出しやすい電気機器・設備には、防爆対策を講じなければなりません。

同様に、電線管内にも可燃性ガスや粉じんの流入の恐れが否めないため、フィッチング作業で隙間をなくすことが求められます。

 

種類

フィッチングには、設置場所や形・規模などにより幅広いバリエーションが見られます。

 

シーリングフィッチング

フィッチングと聞き、主に思い浮かべられるのがシーリングフィッチングです。

以下の条件に当てはまるケースでは、シーリングフィッチングが使われます。

 

シーリングフィッチングを使うケース

     
  • ・異なる種別の危険場所間、もしくは危険場所と非危険場所の境界
  •  
  • ・分岐接続、もしくは端末処理をする防爆電気機器と電線管路との間
  •  

金属管配線では、壁面貫通する隔壁のどちらか一方3m以内に、シーリングフィッチングを施さなくてはなりません。

また、54以上の電線管路や分電盤類の端子箱などが出入りする場合は、その45cm以内にシーリングフィッチングを取り付けます。

なお、電線管路の長さが15mを超える場合は、15m以下ごとに1箇所の設置が不可欠です。

 

施工方法はシンプルで、粉末状のシーリングコンパウンドを水に混ぜ、フィッチング内に充填し、蓋をします。30分ほど経つと硬化が始まり、施工完了です。

ただし、コンパウンドが配管内部に流れ込み防爆性能が不十分とならないよう、シーリングダムで堰き止めなくてはいけません。

 

また、シーリングフィッチングには、注入口の位置が固定された「縦型」や、位置を変えられる「自在型」があり、広く汎用されています。

サイズのラインナップも豊富なため、電線管に応じた製品を選びましょう。

 

さらに、防爆機能に加え、下向きのドレンコックを設けることで侵入水の排出が可能な「ドレンフィッチング」と呼ばれる製品も見受けられます。

 

フレキシブルフィッチング

電動機の端子箱と電線管の接続部のように、過度のストレスを受ける恐れがある箇所は、「可とう性」を要します。

可とう性とは、曲げたりたわみを持たせたりできる性質のことです。

可とう性を必要とする箇所には、耐圧防爆構造もしくは安全増防爆構造を備えるフレキシブルフィッチングを選びましょう。

シーリングフィッチングが比較的強固な作りであるのに対し、フレキシブルフィッチングはホースのような柔軟性があり、曲げられます。

曲げる際の内側半径は、フレキシブルフィッチングの管の外径の5倍以上設け、ねじ曲げないよう注意してください。

 

 

金属電線管の誘爆を防ぐフィッチング

いかがでしたでしょうか。

今回は、防爆対策に不可欠な金属電線管のフィッチング作業について解説しました。

危険場所の分類や電気機器の形状に合わせたフィッチングを選び、火災・爆発のリスクを確実に減らしましょう。

 

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