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防爆の基礎知識

防爆構造

2つの防爆構造

防爆構造は、ガス蒸気への防爆と粉じん等の防爆で構造が分かれます。

ガス蒸気防爆

1.耐圧防爆構造
対象とする可燃性ガス蒸気の爆発圧力に耐えるように堅牢に、かつ、接合面のすきまなどから火炎逸走を生じないように精密に、設計、製造し、かつ維持、使用します。
2.内圧防爆構造
保護ガスの内部圧力に十分に耐え、かつ、保護ガスの漏洩を少なくするように作られ、また、内圧が所定の値未満に低下した場合に作動する保護装置を備える必要があります。 内部放出源がある場合はその防爆的措置が必要となります。
3.安全増防爆構造
正常な使用状態では可燃性ガス蒸気の発火源となる電気火花又は高温部を発生しない電気機器であって、更に安全度を増加する措置を有効に講じうる電気機器に限って適用します。
4.油入防爆構造
一般に油は電気絶縁と爆発防止の両方の目的に使用されますが、防爆上の特徴としては、油面から電気火花を発生する部分(発火源)までの深さを十分に確保するとともに油の分解によって発生する可燃性ガス蒸気を蓄積させないようにします。
5.本質安全防爆構造
電気回路の電圧、電流などがある限度以下で作動する電気機器に適用できる防爆構造です。
6.樹脂充填防爆構造
電気部品を包み込む主な手段としては、エンベデングとポッテングがあります。
7.非点火防爆構造
IEC 60079-15「タイプn防爆構成の電気機器」に該当する種々の手法による防爆構成の総称であり、第二類危険個所だけに設置することができる。
8.特殊防爆構造
上記以外の防爆構造。

粉じん防爆

1.粉じん防爆普通防じん構造
粉じんが容器の接合面などから容器内に侵入しないように接合面などに防じん性能をもたせるとともに、容器外面の堆積粉じんの発火を防
止するために、容器外面の温度上昇が定められた値をこえないようにした構造です。
2.粉じん防爆特殊防じん構造
粉じん容器の接合面などから容器内に侵入しないように接合面などに十分な防じん性能をもたせるとともに、容器外面の堆積粉じんの発火
を防止するために、容器外面の温度上昇が定められた値を超えないようにした構造です。

防爆対策

2つの防爆構造

IEC 60079-14:2007 には、可燃性物質の爆発危険を減じるための予防手段には、次の三つの原則があります。

1.置換
不燃性のもの、又はより低い可燃性のいずれか一つによって可燃物を置き換えることを指します。
2.制御
a) 可燃性物質の量を減らす
b) 放出の回避又は放出を少なくする
c) 放出を制御する
d) 生成を防ぐ
e) 放出分を回収する
3.低減
a) 現場での作業者の数を減らす
b) 爆発の拡大を避けるための手段を備える
c) 圧力の放散装置を備える
d) 爆発圧力を抑制する対策を備える
e) 適切な個人用の保護機器を備える

危険箇所

3つの危険箇所

危険箇所は、爆発性雰囲気の存在する時間と頻度に応じて次の3つに分類されます。

1.特別危険箇所
爆発性雰囲気が通常の状態において、連続し長時間にわたり、又は頻繁に可燃性ガス蒸気が爆発の危険のある濃度に達するもの。
2.第一類危険箇所
通常の状態において、爆発性雰囲気をしばしば生成するおそれがある場所。
3.第二類危険箇所
通常の状態において、爆発性雰囲気を生成するおそれが少なく、また、生成した場合でも短時間しか持続しない場所。

表示記号

選定の原則と表示例

電気機器の防爆構造は指針や規格により異なります。

区分 記号
防爆構造の種類 耐圧防爆構造 d
油入防爆構造 o
内圧防爆構造 r
安全増防爆構造 e
本質安全防爆構造 i
特殊防爆構造
爆発等級 爆発等級1 1
爆発等級2 2
爆発等級3 3a,3b,3c,3n
発火度 発火度G1 G1
発火度G2 G2
発火度G3 G3
発火度G4 G4
発火度G5 G5
発火度G6 G6
※1
本質安全防爆構造の電気機器では、クラスaとクラスbを区別するために記号iのすぐ後に、符号a又はbを併記。
※2
爆発等級3において、3aは水性ガス及び水素を、3bは二硫化炭素を、3cはアセチレンを対象とし、3nは爆発等級3のすべてのガスを対象とすることを示す。

危険性物質

主たる可燃性ガス蒸気に適用できる機器のグループ及び温度等級

物質名 機器のグループ※1 機器の温度等級※1
水素 IIC T1
メタン IIA T1
エタン IIA T1
プロパン IIA T2
LPガス IIA T2
エチレン IIB T2
アセチレン IIC T12
ベンゼン IIA T1
トルエン IIA T1
キシレン IIA T1
ガソリン IIA T3
ナフサ※2 IIA T3
ホワイトスピリット※2 IIA T3
ケロシン※2 IIA T3
軽油※2 IIA T2
残余生成物※2 IIA T2
原油※2 IIA T3
※1
対象となる可燃性ガス蒸気が混合物の場合には、適用できる機器のグループ及び温度等級は、混合物の中の最も危険度の高い可燃性ガス蒸気を基準にすることを推奨。また、データは限られた範囲のものであるから、データが無いものについては実測による確認をする。
※2
ナフサ、ホワイトスピリット、ケロシン、軽油、残余生成物、原油については、IP Model Code of Safe Practice in the Petroleum Industry 3rd edition Table 7.2より引用。

危険物施設

消防法上の危険物

消防法(第2条第7項)では、「危険物とは、別表第一の品名欄に掲げる物品で、同表に定める区分に応じ同表の性質欄に掲げる性状を有するものをいう」と定義されます。

別表第一では、第一類から第六類までの種別定義されています。

種別 性質 品名
第一類 酸化性固体
1 塩素酸塩類
2 過塩素酸塩類
3 無機過酸化物
4 亜塩素酸塩類
5 臭素酸塩類
6 硝酸塩類
7 よう素酸塩
8 過マンガン酸塩類
9 重クロム酸塩類
10 その他のもので政令で定めるもの
11 前各号に掲げるもののいずれかを含有するもの

消防法上の危険物施設

防法で指定された数量(以下「指定数量」という。)以上の危険物を貯蔵し、又は取り扱う施設は、以下のとおり、製造所、貯蔵所及び取扱所の3つに区分。

1.製造所
危険物を製造する目的で指定数量以上の危険物を取り扱うため市町村長等の許可を受けた場所。
2.貯蔵所
指定数量以上の危険物を貯蔵する目的で市町村長等の許可を受けた場所。

・地下タンク貯蔵所(地盤面下に埋没しているもの)
・簡易タンク貯蔵所
・移動タンク貯蔵所(タンクローリー)
・屋内タンク貯蔵所
・屋外タンク貯蔵所
・屋内貯蔵所(屋内に設置し、タンクを用いない。)
・屋外貯蔵所(屋外に設置し、タンクを用いない。)
3.取扱所
危険物の製造以外の目的で、危険物を取り扱う場所。

・給油取扱所(ガソリンスタンド)
・販売取扱所(店舗において容器入りのままで販売するため危険物を取り扱います。)
・移送取扱所(危険物を送るパイプライン)
・一般取扱所(上記以外の施設)
4.消防法上の規制
1の危険物は、消防法上の規制を受け、運搬、貯蔵、取り扱いの基準が消防法か市町村の条例で定められます。

横須賀市の例

危険物について消防法で、指定可燃物等は自治体条例にて規定。危険物の貯蔵取り扱いは指定数以上で消防法の規定を受け、未満なら条例で 規定される。ガソリンなら200L以上あれば、消防法により市長の許可が必要。0.2倍未満なら火災予防条例の規制を受けるが、手続きは不 要。0.2倍以上なら消防署長へ届け出が要る。

防爆とは

防爆とは、施設内で爆発性ガスが漏れることを防ぎ、点火源(火花・静電気・摩擦熱など)と爆発性ガスが結びつかないように対策をおこなうことです。

防爆工事の関連法規

防爆工事には高度な技術と確実な施工が求められます。その水準を明確化するため、防爆工事には様々な関連法規が存在します。

防爆工事の施工事例

防爆工事の実際の施工事例をご紹介します。