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2021.10.06
ビル火災の避難するときのポイント・注意点
タバコやコンロ・配線器具など、身の回りには火事の原因となりうる着火源が複数存在します。
日頃から火災対策をしていても、些細なことが原因で大事故が起こりかねません。
特に、高層階で多くの人がいるビルでは、火災が発生した際の行動が命を左右します。
そこで本記事では、火災発生時の避難で意識すべきことや、ビルの逃げ方のポイントを解説します。
万が一の時、冷静に命を守るために、安全な逃げ方をしっかり把握しておきましょう。
目次
火災発生時の避難のポイント
まずは、場所や建物の種類にかかわらず、火災が発生した際の避難の基本を確認します。
素早く動き始める
何かが燃えている音や煙の臭いを感じたり、火災警報器が作動したりした際には、素早く動き始めましょう。
発生した炎や煙は、わずか数分で建物内に充満します。
逃げ遅れないためには、火の元から離れ、屋外に避難することが重要です。
焦らずに冷静に落ち着いて、正しい判断を心がけましょう。
煙を吸わない
火災時には、火炎だけでなく煙に注意しなくてはなりません。
煙には一酸化炭素などの有毒ガスが多く含まれ、吸い込んだ場合、中毒を起こす恐れがあります。
避難中に気絶してしまった場合には、最悪死に至るケースもあるでしょう。
火災初期の煙は白い一方、既に燃焼が激しい炎の煙は黒く、有毒ガスを多量に含むため要注意です。
温度の高い煙は上方に溜まりやすいため、逃げる際にはハンカチやタオルで鼻・口元を覆い、低く屈みながら床近くの空気層を移動しましょう。
火炎近くの部屋から逃げる場合、窓や扉を閉めて、空気の供給と煙・炎の拡散を遅らせるのもポイントです。
押さない
複数人で避難する際、前の人を押してはいけません。
一人が転ぶと、ドミノ倒しのように転倒が続き、怪我をする恐れがあります。
周りの人とは目や手振りで合図をしつつ、落ち着いて行動しましょう。
走らない
急いで避難しようと焦るあまり、走りたくなるかもしれません。
しかし、煙や炎で視界が悪い中、物につまづいたり、ぶつかったりして二次災害が発生するリスクがあります。
低く屈みながら、できる範囲内で素早い行動を意識しましょう。
戻らない
一度避難を始めたら、火のある元の場所に戻ってはいけません。
実際に、逃げ遅れた人を助けに戻り、犠牲になるケースも見られます。
建物内にまだ人が残っている場合は、その旨を消防隊に伝え、救助を任せましょう。
ビル火災発生時の逃げ方
ここでは、ビルで火災が発生した場合の逃げ方のポイントを見ていきましょう。
階段で下に降りる
煙は3~5m/sの速さで上昇します。
上には危険性の高い煙がどんどん充満するため、下方向に向かって避難しましょう。
避難の際には、エレベーターは止まって閉じ込められてしまう可能性があるため、階段を使います。
高層ビルの場合でも、非常階段を使って降りましょう。
最近のビルは、廊下と階段室の間に扉があり、火災時には自動で扉が閉まる仕組みになっています。
ただし、万が一扉が閉まらなかったり、下層階で火災が発生したりした場合は、内階段に煙が充満するかもしれません。
その際は、外階段を利用しましょう。
降りられない時は屋上に避難
下層階で炎が広がっていたり、下方向への道が塞がれてしまっていたりして下に降りられない時は、屋上へ避難しましょう。
屋上では皆でまとまり、風上側で救助を待ちます。
日頃からの対策でビル火災の犠牲を防ぐ
いかがでしたでしょうか。
今回は、ビルで火災が起きた際の避難のポイントや注意点を紹介しました。
ビル火災による犠牲を防ぐためには、普段から避難経路を確認したり、防災対策を行ったりすることが肝心です。
防爆工事でお悩みの方は防爆工事.comへご相談ください。