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化学プラントとは

私たちの日常生活とはあまり縁がないように感じる化学プラント。

いったいどんな工場なのか、想像も及ばないという方もいるのではないでしょうか。

とはいえ、海の近くにある石油化学プラント(コンビナート)はなんとなく知っているかもしれません。

シルバーの建物がいくつも並び、複雑に配管が張り巡らされている独特な外観。

SF世界のような不思議な美しさが話題を呼び、夜景スポットとして有名な場所もあります。

このような場所では、実際どのような作業が行われているのでしょうか。

今回は、化学プラントと呼ばれる大規模な工場について詳しくご紹介します。

化学プラントに興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

 

化学プラントとは

化学プラントとは、化学反応を用いてさまざまな素材を生産する大規模な工場のことです。

化学プラントといえば、石油化学プラントを指すことが多いのですが、有機化学プラント、無機化学プラントなどさまざまな種類があります。

これらは全て化学工業で用いられる施設ですので、まずは化学工業について知っておきましょう。

 

化学工業とは

化学工業は製造業の一種です。

原料を化学物質と反応させたり、蒸留したり、あるいは濃縮、分離などを行って異なる性質の物質に作り変えます。

化学工業の出荷額のうち、半分以上は石油を原料とする石油化学製品です。

身近なところですと、化粧品や医薬品、せっけんなどの生産も広い意味で化学工業に含まれますが、今回ご紹介する化学プラントは、お店に並ぶ商品そのものを生産するのではなく、その材料となるものを作っている工場です。

 

 

化学プラントの設備

化学反応を起こすには、強い圧力や熱が必要になるため、化学プラントは非常に大きい施設であることが特徴です。

また、有害な物質を含む原料が多いため、安全性と高い技術力が求められます。

石油化学プラントに限ってみていくと、原油からガソリンや灯油を精製する工場のほか、得られた素材をさらに分離する設備、分離されてできた各製品を取り出す設備などがあります。

タンカーで原油が輸入されることと、製品を輸出しやすくするという理由から、石油化学プラントは海の近くに位置しています。

 

 

化学プラントで生産されているもの

では、化学プラントでは具体的にどのようなものを生産しているのでしょうか。

ここでは、石油化学プラントを例にご紹介しましょう。

石油から精製されるものの一つにナフサがあります。

粗製ガソリンとも呼ばれるこの原料をさらに熱分解することで、エチレンやプロピレン、ベンゼンなどといったさまざまな素材が得られます。

分解後は分子の状態ですから、さらに圧力をかけるなどして固体にします。

 

そうして出来上がった製品が、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリウレタンなどです。

これらは運びやすいよう、丸い粒のような形に加工して出荷され、さまざまな産業で用いられます。

各製造分野での加工を経て、ようやくお店に並びます。

 

 

暮らしと化学プラントの関わり

多くの化学プラントは一般消費者と直接繋がりを持つことはほぼありません。

しかし、農業や医療など、幅広い分野で必要な素材を生産する重要な施設です。

 

石油化学プラントの製品が原料になっているものの一部をご紹介しましょう。

身の回りではポリ袋や食品用ラップ、ウレタン枕、衣服、自転車のゴムなどが挙げられます。

ガソリンや灯油も、私たちの日常生活に欠かせない存在と言えます。

 

 

化学プラントは多くの産業を支える裏方

いかがでしたか。

化学プラントの設備や役割について、ご理解いただけましたでしょうか。

大規模で不思議な設備が多い化学プラントですが、その内部でどんなことが行われているかを知ると、また違って見えるかもしれません。

この記事が、化学プラントを知るきっかけになりましたら幸いです。

 

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