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コラム
2021.07.26
事故データから考える爆発対策の必要性
可燃性ガス、酸素、点火源、これら3つの条件が揃うことで爆発が発生します。
爆発事故は火災と異なり、発生件数は圧倒的に少ないです。
経産省が発表しているデータによれば2020年に発生した爆発事故件数は192件でした。これは同年の出火件数34,602件(総務省消防庁消防統計より)と比較しても圧倒的に少ないと言えます。
しかし、発生件数が少ないからといって、対策を怠ってもいいわけではありません。
本記事では、なぜ事故件数が少ない爆発事故の対策をする必要があるのかについて解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。
爆発対策の必要性「死に直結する」
「人命を守る」という切り口で考えれば、爆発事故は火災事故と比較して、巻き込まれた人の死亡率が非常に高いです。
厚生労働省が発表した令和2年のデータによると、労災によって亡くなった方の数は802人、死傷者数は131,156人でした。
また、その中で、製造業・鉱業・建設業を全て合わせた爆発事故による死者数は4名で、死傷者数は41名です。
上記のデータを単純に比較してみると、労災に遭った死傷者数100名あたり、亡くなっている方は平均すると0.61人です。
その一方で、爆発事故に巻き込まれた死傷者数100名あたり、9.76名の方が平均して亡くなっていることがわかります。
爆発事故は他の労働災害と比較しても、死に直結しやすい災害であることがわかります。
爆発対策の必要性「損失が大きい」
前述したように、爆発事故が起きる環境下には、点火源となる高度な電気機器や、危険度の高い物質が介在していることがほとんどです。
爆発事故は火災とは異なり、一瞬にして起こるものです。
つまり、従業員の避難や機密情報の持ち出しが、叶わないケースがほとんどです。
そのため、優秀な人的資本の損失や、リスク管理ができていない企業として、経営上の大きな損失を招く結果となります。
危険な場所ほど防爆の意識を高く
以上、本記事では工場やプラントにおける爆発対策の必要性について解説しました。
適切な爆発対策を怠ると、万一の時に人命が失われたり、重大な経営損失を負ったりするリスクをご理解いただけたと思います。
本記事が爆発を防ぐ「防爆」意識を高めるきっかけとなれば幸いです。
防爆工事でお悩みの方は防爆工事.comへご相談ください。