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可燃性ガスとは?火災・爆発の危険性や種類ごとの特徴・危険性

化学工場や事務所など、危険物を取り扱う場所では、常に事故を起こさないための細心の注意を払う必要があります。

特に、可燃性ガスは一定の条件下で大規模な事故を引き起こす可能性があり、関わる人の人命を守るという観点から、慎重に取り扱わなくてはなりません。

 

そこで本記事では、可燃性ガスの性質や種類について説明します。

工場責任者の方や、危険物の取り扱い方法を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

可燃性ガスとは

はじめに、可燃性ガスとは何なのか、何で構成されているのか、特徴や定義を見ていきましょう。

 

性質

可燃性ガスとはその名の通り、空気中・酸素中で継続して燃える可能性がある気体のことです。

基本的に単体で燃える訳ではありません。

酸素・塩素などの燃焼を助ける「支燃性ガス」と混じり合い、一定のガス濃度数値を超える時、着火源に触れると燃焼・爆発の恐れがあります。

 

可燃性ガスは、以下の特徴のうちいずれか、または複数を持ち合わせています。

1つ目は、上記で説明した通り、着火すると燃焼する「可燃性」です。

2つ目は、衝撃や光を与えると爆発する「自己分解性」です。

自己分解性を有するアセチレンやオゾンなどの気体は、支援性ガスなしでも燃焼・爆発の可能性があり、大きなエネルギーを持ちます。

3つ目は、空気に触れると自然に燃焼する「発火性」です。

「自己分解性」と同様、着火源がなくても単体で爆発する危険性を持ちます。

 

定義

容器保安規則・第二条第一項29号では、可燃性ガスが満たす具体的な条件・定義を下記のように定めています。

     
  • ・爆発下限界が10%以下のもの
  •  
  • ・爆発範囲が20%以上のもの
  •  

可燃性ガスと空気が混合した際のガス濃度により、燃焼・爆発のリスクが異なります。

燃焼・爆発を起こしうる最低濃度を「爆発下限界」、最高濃度を「爆発上限界」とし、両者の間を「爆発範囲」と呼ぶのが一般的です。

条件を満たすものであれば、混合ガスも可燃性ガスとして分類されます。

 

爆発範囲を示す爆発下限界と爆発上限界は、ガスのタイプによって大きく異なります。

 

危険性

可燃性ガスは、条件が揃うと、大規模な火災や爆発事故を引き起こしかねません。

少量の気体でも、命に関わる労災事故に繋がる危険性もあるため、十分な警戒・対策が不可欠です。

 

 

可燃性ガスの種類

ここでは、代表的な可燃性ガスの種類、特質をチェックしていきましょう。

 

水素

水素の爆発範囲は4.0~75.6(vol%)であり、比較的広いです。

水素は密度が最小の物質であり、軽く、拡散されやすいため、高濃度にはなりにくいと言われます。

ただし、爆発等級は3段階中最大の3で、破壊力が大きいです。

 

プロパン

プロパンの爆発範囲は2.1~9.5(vol%)です。

爆発下限界が低めなため、少量でも火災・爆発のリスクがあり、要注意です。

プロパン自体は無味・無臭ですが、ガス漏れ時に気づきやすいよう、ガス特有の臭いをつけているケースもあります。

 

一酸化炭素

一酸化炭素の爆発範囲は12.5~74%(vol%)です。

火災・爆発の危険性に加え、吸入による毒性もあります。

酸素不足の状態でガスを燃焼させると、不完全燃焼が起こり、一酸化炭素中毒になる恐れがあります。

 

ガスの取り扱いには、二次災害のリスクも踏まえた慎重な行動が欠かせません。

 

 

慎重な取り扱いでガス火災・爆発を防止

いかがでしたでしょうか。

今回は、可燃性ガスの特性や危険性、種類について解説しました。

取り扱いを誤れば大きな事故を引き起こすリスクがあるため、正しい知識を爆発を防ぐための方法を把握しておくことが大切です。

工場や事業所で安全に作業するためには、十分な知識を身につけ、万全な対策をしましょう。

 

防爆工事でお悩みの方は防爆工事.comへご相談ください。 

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