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2021.07.26
危険場所の分類方法を知って工場・倉庫の爆発事故を防止
ガスなどの可燃物を扱う工場や倉庫で最も恐ろしいのが危険物による爆発事故です。
こうした事故が起こりうるエリアは危険場所と呼ばれ、危険性の高さで数種類に分類されますが、分類方法は一般の人にはなかなか知られていません。
そのため、自社の施設で事故対策を検討したいけれど、危険場所の分類がよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では、危険場所の分類について紹介します。
爆発事故対策のため分類方法を知りたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。
危険場所の分類
危険性の度合いにより以下の3つに分類されます。
・特別危険個所(0種場所、Zone0)
最も危険が高いとされる場所で、ガスや蒸気などの爆発性雰囲気が普段から連続的に長時間、または頻繁に爆発可能性の濃度へと達するエリアを指します。
・第一類危険個所(1種場所、Zone1)
ガスを使用する機器のフタや開口部付近、換気が悪くてガスが滞留しやすい場所など、普段からたびたび爆発性雰囲気が発生するエリアです。
・第二類危険個所(2種場所、Zone2)
ガス漏れが起きているところや換気装置が故障している場所など、普段の爆発リスクが低く、生成しても短時間だけしか持続しないエリアです。
危険場所はどのように分けられるか
続いて、危険場所の分類する3つの要素について解説します。
危険場所の対策を実施する場合には、こうした要素に注意する必要があります。
・放出源
ガス等を発生させる機器等の放出源から、どれくらいの時間、頻度で可燃物が発生するかによって、連続、第一等、第二等の放出等級が決定されます。
・換気度
ガス等が原因の爆発事故で重要な対策の1つになるのが換気です。
危険なエリアでも、換気装置によってどれくらい濃度を低減でき、それがどれほど持続するかで高、中、低の3つに分けられ、危険度が変わってきます。
・換気の有効度
換気がどれくらいの時間行われているかの基準で、連続運転されているか、停止時間がどれくらいかで良、可、弱の3つに分けられます。
危険場所での事故を防ぐ防爆工事
防爆工事は、爆発の点火源となる高温の機器や電気設備等から出る火花がガス等の可燃物と接触するのを防ぎ、爆発事故を防止する工事です。
危険場所では換気によってリスクを減らすこともできますが、限界があります。
また、特別危険個所や第一類危険個所のように危険性の高いエリアでは、さらなる安全対策が求められ、中でも防爆は有効な手段の1つです。
工場で起こる爆発の種類は?
ここまで工場内の危険場所について詳しく解説してきましたが、実際に起こる爆発事例としてどのような種類があるのでしょうか?
思わぬことが発生原因となる工場爆発ですが、知っているのと知らないのとでは安全度合いに明確な差が出ます。
下の記事で工場爆発の種類についても紹介しているので、あわせて確認しておきましょう。
危険個所の分類と決定方法を知り有効な対策を
いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことで危険場所の分類がご理解いただけたと思います。
危険場所の分類方法を知ることで、自社の施設にどれほどの危険があるか客観的に認識できるようになります。
ぜひ、これをもとに爆発事故の対策に役立ててください。
防爆工事でお悩みの方は防爆工事.comへご相談ください。